ピースは、名古屋市を拠点とし、介護保険・医療保険による訪問看護サービス、保育事業を行っています。

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お知らせ

  

2019/11/20

世界にひとつだけの文字盤

こんにちは。名東の言語聴覚士、渡邉です。
コスモスを揺らす爽やかな風、高い空にうろこ雲、秋の風情を感じる季節になりましたね。今月一歳になった息子も気持ちよさそうに公園散歩を楽しんでいます。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。少しだけ、私のお仕事、言語聴覚士についてお話させていただきます。
言語聴覚士はST(Speech Language Hearing Therapist) と呼ばれ、ことばの障害、聴こえの障害、飲み込みの障害をお持ちの方々のリハビリをしています。そして、その方の生活の質が向上することを目標に日々お仕事をさせていただいています。
ことばの障害をお持ちの方には、話しことばに限らず、絵カードや文字盤など様々な手段を用いて、コミュニケーションが少しでも円滑に取れるようにお手伝いをします。
その一つに、文字盤というものがあります。50音表や使用頻度の高い単語を集めたもの、透明のものなど、その方に合った文字盤をお作りします。
* 一例 *

さて、前置きが長くなりましたが、、
ただ今、担当させて頂いているお客様も50音表中心の文字盤をご使用になられています。平仮名や数字を一文字ずつ指差してお話をして下さいます。
長年ご主人と2人暮らしのお客様。文字盤を使って冗談も言う程、笑顔絶えない仲睦まじいご夫婦です。奥様は旅行やアクセサリーなど小物作りがご趣味で、お話好き。
ただ、文字盤の大きさはB5サイズ。移動先に持ち歩くのには少し不便でした。そこで、お話好きで旅行好きの奥様のために、首から下げて携帯できるミニ文字盤をご主人が作って下さいました。
大きさは葉書の半分程(両端をカードホルダーの幅に合わせてカット)、表を奥様好みのマスキングテープで囲んで素敵な仕上がりになっています。世界にひとつだけの文字盤。使用する度、心が弾みます。

奥様が思い立ってはご主人と色々な場所へお出掛けをしたり、一緒に趣味の小物作りをしたりと、普段から献身的で優しいご主人ですが、今回のミニ文字盤で、更にご主人の愛を感じました。
「いつでも奥様と意思疎通を図りたい、もっと奥様の気持ちに寄り添いたい」と、常に奥様のことを想っているからこそのアイデアだと大変感動しました。私達は日々、お客様やご家族様から沢山のことを学ばせて頂いています。
その中で、お客様に寄り添うことで気付き、より良くするための新しいアイデアが生まれることがあります。それは、ご家族様の視点からであったり、看護師やリハビリ、事務スタッフの視点からであったりします。
全てはお客様のために。
お客様らしく生活できるよう今後もしっかりとサポートさせて頂きたいと強く思いました。

 

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